monaho

monahoって、エスペラントで、僧侶の意味なんですって。

慶的読書感想文

 おひさ!!

 左手の薬指、の、小指側の爪が、なぜか腫れていて痛い! 慶です。

 

 最近、本をよく読みます。

 pixivでは頻繁に色んな方の小説を読ませてもらっていますが、最近は本もよく読みます。本屋さんで売ってるアレです。╭( ・ㅂ・)و 

 

 色々読んだので、ここらでざっくりご紹介です。

 秋の夜長…にはまだ早いですが、夏のお供にいかがでしょうか~!!

 

 順不同です!

 書評みたいなことはできないので、単なる慶の感想です。一個人の超個人的な感想、と思ってお読みくださいね~。

 

三島由紀夫夜会服

      「お嬢さん

      「夏子の冒険」(すべて角川文庫)

 三島由紀夫すきだあ~~………

 最近気づいたのですが、好きなんですわ。三島由紀夫。というか、これくらいの時代の作家の書き方が、すっっっっっっっっごい好きなんですわ。

 あの、現代なら絶対にしない喋り方とか、ちょっと持って回った地の文とか、ああいうのが、すごい好きなんです。特に女の人の喋り方! 時代がそうさせるのでしょうが、ものすごい流暢で丁寧な話し方をするじゃないですか?

 例文出したいんですけど思いつきません。例えば、「ごめん下さいまし」みたいなことを、さらっと言ったりするんですよね。ねっ。これがすごい好き。

 「夜会服」は、こういう書き方が読みたいなあ、と思って本屋に行ったら見つけた本でした。ざっくり言うと、いいとこのお嬢さんがいいとこの坊ちゃんと結婚して、その新婚生活とお姑さんについてすったもんだあるお話です。

 これがジャストミーーート! すごい好きーーーー!! 嫁姑問題は現代でも、ね、まあ、色々と、ごたごたすることが多い問題のひとつなのでしょうが、そのごたごたすら上品なんですよ~。ごたごたしてるんですけどね。

 「お嬢さん」は、タイトル通りのお嬢さん・かすみが、結婚したり旦那の元カノに脅されたり友だちにイライラしたりしながら脱お嬢さんしていく話。こっちは、こう、読んでいるだけで、かすみの心が移り変わっていくのが自然と分かっちゃう作りだったように思います。劇的に変化!したりはしないのに、なんなんでしょう。ふしぎ。

 「夏子の冒険」は、こうと決めたらこう、という頑固なまでの女の子・夏子が、北海道旅行で出会った男と一緒にクマを退治する話……というと語弊がありますが、その中に勿論ドラマがありますよ。「最初のシーンが最後にもう一度、今度は意味を変えて出てくる」というのが小説でたまにある仕組みですが、「夏子の冒険」はそれが分かりやすい。最後を読んでて「うはあ」って言っちゃいました。

 

 

太宰治女生徒」(角川文庫)

 三島由紀夫すきだあ~~……という思いから、じゃあ太宰も読んでみよーぜ、という安直な発想。

 もともとこれ、数年前に買ってはいたんです。でも読まないで本棚に突っ込まれてたんです。ごめん。見たら生田斗真がカバーだったよ。検索したら2009年発売の限定カバーだっていうじゃん。数年ていうか9年じゃん。

 太宰治は、勝手に、言ってることが難しいというイメージがありました。読解力が足りねえ。入りが「人間失格」だったのが悪かったのかなあ。

 「女生徒」は、太宰が得意とした、女性目線でのお話を集めた短篇集。収録されているすべてのお話が、女性の一人称で進みます。お札が主人公の話が印象的です。女性名詞をそう使うのか!というか、ここで持ってくるか!ハハ!

 三島由紀夫のお話が、男女均等に出てくる、綺麗なレトロ感だとしたら、

 太宰治の書くのは、流麗な女性。よどみなく喋るし、よどみなく考えるし、流れるような書き方なのがすごく……すごく……イイ……

 おふざけで太宰風のお話(脈絡ゼロ)書いたらすごい楽しかったので、そのうちなんとかします。

 

 

川端康成古都」(新潮文庫

 三島由紀夫すき(以下略)

 川端康成の書くのは美しい、と噂だけは聞いて何十年。どんなものですかと覗いてみた感じです。恥ずかしながらこれが初・川端康成でした。

 「古都」は、タイトル通り、京都が舞台。祇園祭りの頃なので、時期としては今頃がぴったり?でしょうか?

 捨て子ながら商家の一人娘として幸せに育った千重子は、祇園祭の夜、自分とそっくりな女の子・苗子と出会います。千重子に覚えはないけれど、苗子は自分のことを知っているふうで……

 勘のよい方ならここらでお気づきになるかもしれませんが、実はこの二人、双子なんです。

 そして勘のよい方ならここらでお気づきですね。なぜ慶がこの本を買ったのか。……٩(๑❛ᴗ❛๑)۶フタゴ!

 双子云々は置いといて、川端康成の文章が美しいかどうかなんですが、いや綺麗だと思いますよ。綺麗だと思います。個人的な感想ですが、言葉が作っている景色とか、その景色の作り方が綺麗だなあと……。思ったり。

 舞台が京都なので、登場人物はみんな京ことばで喋ります。それも素敵でした~。上品さに拍車がかかる。京都……すごいなあ……

 

 

エラリー・クイーンシャム双子の秘密」(角川文庫)

 これはもう、タイトルのまんまですね。フタゴ!しかもシャム双生児!٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

 某密林や、書店の在庫検索サービスで「シャム双生児」って検索したところ、確か一番最初にヒットしたのがこの本でした。そのあと長らく在庫を探せず(角川文庫のこの本だと、タイトルが「シャム双生児」ではなく「シャム双子」となってるのが原因)、よーーーやく見つけたので買ってきました。

 ミステリ小説ってまともに読むのは初めて! エラリー・クイーンですよ。エラリーやエラリー!ミステリ小説ゆうたらエラリーやろ!(台詞はうろ覚え)

 色々言っちゃうとネタバレになっちゃうし、ミステリで一番アレなのはネタバレだと思うので詳細はお読みいただくとして、

 ざっくり言うと、推理小説家のエラリー・クイーンとそのお父さん(警部)が、カナダ?からの旅行の帰り、山火事に遭うんですね。その山のてっぺんに古いおうちがあって、クイーン親子はそこへ逃げてくるんです。と、その屋敷には奇妙なメンツが集まっていて……というのがイントロでした。ヒュウ!

 三島由紀夫や太宰あたりの書き方は大好きなのですが、こういう海外小説の文体(翻訳)も大好きです。ちょっと大袈裟な喋り方とかね。TGSのお話は翻訳調を意識してます。この話どっかで書いたね。

 ミステリが苦にならず、ついでに海外の翻訳も気にならない方にはオススメです。たのしいよ~。怖くないよ。

 

 

エリザベス・ギルバーBIG MAGIC 『夢中になる』ことから始めよう」(ディスカヴァー・トゥエンティワン

 自己啓発

 作家である著者が、創造性について語りまくる一冊。すごく楽しいです。物書きさんにはぜひ読んでいただきたい。すごくすごく楽しいです。

 インスピレーションが逃げていく話とかね、ほんとにね、ああ~~~分かる!!!!ってなるくだりが満載です。

 あ、決してエリザベス・ギルバートみたいに書けているわけではないですよ!こんな前向きに生きれてないです_(┐「ε:)_

 分かる分かる!だけじゃなく、しっかり励ましてもらえる部分もあって、読むと元気とやる気がもらえます。「苦しいならやめればいい」という、当たり前すぎることを説かれて、はっとしました。あとは、他の人は気にしないで、自分が書きたいと思ったものを楽しんで書きなさい、とか。真理~~。

 

 

吉行淳之介物書きのたしなみ」(有楽出版社)

 これは確か、去年の6月、自分への誕生日プレゼントにって買った本だったのですが、これも楽しいんだ~~。

 吉行淳之介の本を読んだことはないのですが(無学ですいません)、タイトルに惹かれて購入。すごく楽しいです。著者本人の意見をつらつら書いたエッセイ部分と、書評っぽい部分があって、こういう批評的な見方ができる人はすごいなあ、と改めて思いました。

 上の「BIG MAGIC」にも通じる部分がありますが、吉行淳之介自身の創作観みたいなことを書いてあるところが、すごーく楽しかったです。そしてもちろん、吉行淳之介みたいに書けているわけではないです。

 物書きさんにはぜひ。

 

 

片岡義男万年筆インク紙」(晶文社

 こ れ は 装丁 が さいっっっっっっこう なんです……!!!

 ちょっと見て?

万年筆インク紙

万年筆インク紙

 

  これですよ……これ「なか見!検索」できるのかな……できないかな……

 表紙はこの、淡い青がベース。そこに青でタイトルですね。

 で、中身はというと、白い紙。ふつうの文庫本だと、ちょっとクリームがかってる色じゃないですか? でもね、これは白。です。目が痛くなる白ではないです。ほどよい優しい白。

 そこに、深い青の、字。なんですよ。

 …………すき~~~~~!!!!!!(੭ु ›▽‹ )੭ु⁾⁾

 いやー、装丁で本を買ったのは初めてかもしれない。本屋で本を眺めるってこういう利点あるよねっ。

 内容はタイトル通り。万年筆と、インクと、紙について、ひたすら語る本です。

 最近、万年筆ブームが来ていまして。慶に。そのブームの火付け役となったのがこの本であったりします。私が全然詳しくないので、余計に格好いいんだあ、この本。

 私はちゃんとした万年筆を一本も持ってないのですけど、なんとか資金を工面して、ちゃんとした万年筆で、ブルーブラックのインクで、何か書いてみたい、と思います。この本を読んで一層そう思いました。ブルーブラック……いいなあ。ほしい。コクーン買おうかなあ。

 

  以上! 最近慶が読んだ本でした~。みなさんが「おっ、これ気になるな、読んでみようかな」と思える本が一冊でもあったら嬉しいです。読んでみてください~!  

  

  慶は読んだ本を糧に、イベントに向けたあれこれを書きます。書くよ。書くったら!