全体的にダークな感じ。
実写版設定だったり、原作の京都編の後だったり、舞台設定は様々です。そして、１４０字じゃないです。７編。
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貴方はあおみさで『痛いの痛いのとんでいけ』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517
（原作京都編その後）
包帯を巻き直す。強い彼は呻きのひとつも上げなかった。小さな頃は、彼には痛覚などないのだと思っていた。このひとは綺麗で、格好良くて、いつもきりりとしているから、痛さなど感じないものだと思っていた。
操は、つ、と、背中に指を這わせた。不信に思ったのだろうか。彼の気配が止まる。構わず操は背に手を当てた。それこそ子どものような願いだ。計り知れない痛みを、この手から吸い取れたら。
貴方は実写版蒼操で『多分上手く笑えていない。』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517
一瞬だった。ぐっ、とかつてない力で肩を掴まれて、操は思わず体を硬直させた。それでも、なんでもないような顔をして歩を進める。砂を蹴る。長身を支え直す。
「よかった、蒼紫さま、無事で」
不意にそんな言葉が漏れた。自分でも驚いた。蒼紫も驚いたようだった。微かに瞳を揺らして、その揺れた瞳と視線がぶつかる。反射的に口角が動いた。不覚だった。
貴方は実写版蒼操で『時々、面倒くさいけど。』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150
（「伝説の最期」その後）
操ちゃん、そない気ぃ張らんでもええんよ。あとは私らでやっておくから。増髪が微かに笑ってそう言った。操は、しかし、首を縦には振らない。「ううん、大丈夫やよ。これくらいしかすることないんやもん」これくらいはやっておかないと、暇な時間を作りたくなかった。そうしてまた桶の水を替える。増髪にはいつも通り笑ってみせた。
貴方は蒼操で『聞こえなかった告白』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150
あおしさま、だいすき。操の口癖だった。誰もそれを本気になどしていなかった。蒼紫ももちろんそうだ。幼子の戯れだ。そう思っていた。まさか十年経って、未だにそれが操の口癖だとは思いもしなかった。
蒼紫さま、大好き。はっきりしない意識の中で、確かにそんな声が聞こえた。志々雄から受けた傷、それから長年の疲れが一気に出たらしい。体中が熱かった。葵屋に帰ってきて、もう何日経ったかすら定かでない。だから、きっと幻だ。あまりに穏やかであるから、きっと。
貴方は蒼操で『上手な甘やかし方』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517
「ん？」
疑問でなく、不満でもなく、蒼紫さまがそんなふうに喉を鳴らすときは、催促なの。こういうときの蒼紫さまの声は決まって低くて、静かで、でも甘やかで、そう、とっても甘いの。まるで子どもをあやしてるみたいな声なのよ。あたしを膝に乗っけて、それで色々、言ったり、したり、してるときにそんなふうに言うの。あたしはもう子どもじゃないんだから！ …と思うけど、でも不思議と、これには逆らえない。結局なにからなにまで蒼紫さまの思うつぼなわけ。なんにも抵抗できないまま、口づけを浴びるだけ。
貴方はあおみさで『道連れ最果て』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/587150
「大好き」懲りもせずそう囁く操を力の限り抱き締めた。俺の左腕が右肩に触れるほどに、操の息の根を止めるほどに強く抱き締めた。初めは二つだったものが今はひとつになり、そうしてそのまま少しずつ小さくなっていく。この女は懲りない。俺が何度そちらへは行けぬと言っても、血で汚れた手を見せても、それでも好きだと言う。それならばもう容赦はしない。地獄の果てまで縋って生きる。輪廻の先まで縋って生きる。狂ったように唇を這わせ、耳に噛みつくようにして愛していると吹き込んだ。操が腕を回してくる。お前がその気なら、どこまでも道連れに堕ちてやる。
貴方はあおみさで『愛せるなら愛してみろ』をお題にして140文字SSを書いてください。https://shindanmaker.com/375517
蒼紫さまはさ、あたしを女としては見られないって言うでしょ。でもそれって本当？ ほんとに見られないの？ 見ようとしたことないんじゃないの？ それじゃ「見られない」って言い切れないじゃない。そんなんじゃ納得できないよ。一回見てみなよ。あたしを女として。やってみて無理なら、そりゃもうあたしにはどうしようもないけどさ。見れるもんなら見てみなさいよ。愛せるもんなら、愛してみなさいよ。
