あっつい!!!!
この土日は日本全国が暑かったようですね。今日もあっつい。半袖で全然寒くない。夏だなあ。暑がりには堪える季節です。体調にはくれぐれもお気をつけくださいね。
さて!
この土日でフィナーレを迎えた舞台といえば、そう、CIRQUE DU SOLEILの「TOTEM」しかありませんね。
去年の2月に東京上陸して以来、大阪、名古屋、福岡ときて、仙台で大千秋楽です。昨日で。終わり。
シルクのツアーショー(こうして海外まで来て開催してくれるショー)は、基本、一度ぐるっと回ったら、二度と戻ってきません。
つまり、どれだけ大ブームを巻き起こしても、「TOTEM」はもう日本では見られないわけです。そう書くと悲しくなりますね。
それがついに、昨日でラストだったのです。
私は2年ほど前からサーカスにハマり、初めてシルクの「OVO」を見て以来、すっかりシルクの大ファンです。ファン歴2年て、まだまだ浅いのですが。
でも「OVO」はね、1回しか観られなくて、それがすごく残念で、次に来たら絶対にもっと観る! …と決意していました。
で、「TOTEM」はというと、3回観ました。有言実行の女!
周りのシルクに興味がない人に話すと、「えっ、3回も、チケット高いし、おんなじの観て飽きないの?」と真剣に言われますが、全然飽きません。
毎回違う席のチケットを買って、そうすると、毎回違う視点で観られるんです。カーテンコールで近くに来てくれるアーティストも違うし。遠くだと全体がクリアに観られますが、近くに座るとアーティストの声が聞こえます。
あとは単純に演目が変わったりもします。アーティストも人間ですから、コンディションの悪いときには、バックアップ演目が披露されたりするのです。バックアップだからってしょぼいわけではありません。行くまで何が観られるか分からない、このドキドキ感! 最高です。
チケットは、高いは高いですが(SS席で12,500円、S席で10,000円)、全然惜しい出費じゃないんですって。ほんとに。
だから是非、シルクはたくさんの人に観てほしい。
観るべきものだと思います。
もちろんホイっと出せる金額ではないので、無理に「ねえ!!!観てよ!!!!!」とお勧めはできないのですが。
3回も同じショーを観ておいて、3度とも泣きました。
不思議なんですが、「Mesdames et Messieurs!」って開幕のアナウンスが流れて、「カラベース」という演目のBGMが流れて、バッとステージが明るくなった瞬間に、ぶわっと涙が出てくるのです。決まって。
で、このあたりの感想は、見終わった直後に書いたもののほうがリアルです。
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「あれが本物の人間で、
そこに存在していて、跳んだり、回ったり、跳んだり、している、重力のない、ステージと客席とは別次元で。あの感じ。
客が、息を飲む音と、溜め息をはく音とが混ざって、それを歓声と拍手が上書きしていく。あの感じ。
話している言葉の、ひとつも分からなくて、悔しかった。
どこの言葉だったのか全然分からなくて、
ああ、ちゃんと分かったら、きっともっと。
スモークの薄く焚かれたテント。
何回深呼吸しても、外と違いの分からない匂い。
エントランスのキャラメルの匂い。
ずんずん鳴る音楽。
どうしてこんな遠くで見てるんだろう。
表情が分からない。
もっと近くで、こっちまで来て、と何度も思った。
背もたれに寄りかかりたくない。
このびりびりする感じを、ずっと保っていたい。
息ができない。
首も動かしたくない。
シルク。
すごい。」
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1回目の感想なので、だいぶ興奮気味。
このときは全体を見たくて、ステージからはちょっと離れた席を取ったのでした。
で、上にもあるように「アーティストの表情が分からん」ということで、2回目・3回目は前のほうをキープ。3回目では前から2列目を取れました。で、それが私のラストTOTEMだったこともあり、3回目の感想はさらに感傷的。
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「最高だった。
体の内側に薄い膜のバルーンがあって、胸をぷわぷわ圧してくる。全然苦しくない。楽しい。気持ちいい。
カラベースで涙堪えきれたら、最後止まんなくなっちゃって、
今までの「ハワワ…泣」みたいなファッション泣きじゃなく、ガチで涙が出た。
ぼろぼろ泣けた。
終わらないでと思った。
目の前のステージが、きらきらして、カラフルで、みんな楽しそうで、真顔の人も笑顔の人もいて、きれいで、可愛くて、まぶしくて、いっぱいになった。
そしたら泣けた。
お花も買えた。
初めてシルクの人とまともにしゃべった。
日本人だった。カエル。
「わー、ありがと~」って花束受け取ってくれた。どうやって渡したか覚えてない。さっと右手出してくれて握手できた。右手がまだきらきらしてる。
私は涙なんとか拭って、えっ、日本人、外人じゃないんかい、と思ってて、「ありがとうございました、全部全部ありがとうございました」とは言った。ありがとう合戦。
思ったより早く帰っていっちゃった。「大好きです」って言ったけど、聞こえてたかしら。
最後に「ありがとー!」って言われた気がする。
誰かとハイタッチできた。楽器の人。覚えてない。悔しい。どんだけパニックだったんだろう。
ふあーっと終わってしまって、気がついたらクリスタル・マンが降りてきてて、本日は…ってアナウンスが流れてた。
終わってしまった。
不思議なのは、シルクを見終わったあとは、涙が出るけど、「ああん終わっちゃった~~やだよ~~~もっかい見たいよ~~~」とゆー子どもの理屈じゃなくて、終わってもなお夢の中みたいな感じがすること。
終わっちゃった悲しさを、ショーのきらきらが上書きしていくの。トラッカーの指先足先、バレンティーノのイタリア語、カエルの握手、クリスタルレディーのきらめき、が、悲しいよう~を、ふふっ、に変えてしまう。
TOTEMが二度と日本に来ないのは分かってるのに、悲観的にならない。なれない。
いっぱい笑った。いっぱい拍手した。いっぱい泣いた。楽しかった。最高に楽しかった。
手がまだきらきらしてる。カエルの手ってきらきらしてたんだ。
だいすき。だいすきです。
シルク・ドゥ・ソレイユにハマった自分が誇らしいし、私の好きなものがあんなにすごいものであることが誇らしい。やっぱり好きだ。サーカス。シルクが。
OVOの次回目標は「ハロー以外のことを言う」だったけど、今回はバレンティーノと「チャオ」、カエルと日本語を喋れました。
次回は、Bブロックの一列目の左端。を、速攻で抑えること。あとは、お花を渡して、クラウンともうちょっと絡むこと。
最高だ。
シルク。
トラッカーほんとに好きでした。」
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3回目は、カーテンコールで直接、アーティストにお花を渡せたのでした。
シルクには日本人アーティストも勿論いらっしゃいますが、それでも圧倒的に外人が多いです。今回の「TOTEM」もしかり。パンフレットに載っている日本人はたったの3人でした。
なので当然、お花を渡すにしても外国人アーティストにあたる確率のほうがずば抜けて高いのです、が……! まさかの日本人!
フィナーレでボロ泣きしたあとに、「えっ、日本人!?」という驚きが増したので、用意していた言葉の半分も伝えられませんでした。悔しい~~~。
トラッカーというのは、
https://goo.gl/QuDgxS ←彼。
TOTEMに出てくるキャラクターで、きっとスペインの人で、ポイ捨てする迷惑なイタリア人観光客・バレンティーノに腹を立てると闘牛士に変身。華麗なディアボロを見せてくれます。
彼が最高に格好いいのです。
私はサーカスのなかでもディアボロが好きなのかもしれない。
OVOのときもディアボロが超絶格好良かった。
バレンティーノの名刺ほしかったなあ。
トラッカーとおしゃべりしたかったなあ。
こういう、アーティストとの交流?のチャンスがあるから、やっぱり何回でも観られます。
楽しかったなあ。
わ~すごかったね~~! どころの感動ではない、ということを、広く伝えたいのですが、なかなかどうしてです。
ほんとにすごいんですって。というか、「すごい」じゃあ足りないんですって。あの感じ、空気を、的確に表現できる言葉なんかないんじゃないか、と思うくらいなんですって。
どうしたら分かってもらえるかが分からないので、
今度シルクが日本に来たら、
まずは一度でいいので、ぜひぜひ、観に行ってみてください。
大袈裟ではなく世界が変わります。
外と、テントの中と、それからステージの上、では、まったく世界が違います。別の次元のものを観ている気分になります。
1回。
ほんとに。
全力をもってお勧めします。
はい。
ね。
来るから。来年も。来てくれるから。
ぜひぜひ。本当に。世界変わります。